今の時代だからこそ、生身の人間関係を再度見直すことが非常に大切だと思うからです。生身の人とは、当然、お互いすでに知っている人やすでに付き合いのある人ということになります。私が好んで使うのは公に、堂々としていられる関係という表現なのですが、まさにそのような人間関係ですね。
実は、私自身は全くそうは思っていません。多くのアプリは、私が考えるのとは全く逆の発想から成り立っていると感じています。本当の愛から逃げ、見知らぬ人とつかの間の関係を求めるようなものがほとんどなのです。私が目指すのは、ホンモノの情熱や感情をもう一度しっかり持ち、感じることなのです。真の感情や情熱は、得てして厄介だったり、難解に感じられるものです。ですので、逃げたい、避けたいという反応が起こります。私たちはまた、他人のことを常に恐れているため、真の感情に蓋をしてしまうことも多々あります。
胸を張ってはい!と言えますね。Check&Loveは、内気な人、人間関係に失望している人にとって大きな助けとなるツールです。好意を告げる勇気を振り絞ることなく、いいなと思う人にCheckを入れて、誰かが自分にもCheckをつけるのを待てばいいのです。そうして、Loveが生まれるというわけです。
今や、携帯電話は何をするにも欠かせないツールとなっています。友人と一緒にいる誰かを見れば分かりますよ。彼らは一緒におしゃべりをし、笑い、食事をし、ジムで汗を流し、映画に行く。そのどれをするにあたっても、常に携帯電話を欠かさず手にしています。言うなれば、常にベルが鳴り響いている、あるいは常にオーケストラが音を奏でているようなものです。少し悲しいのは、そこでは、笑顔も感情も「孤独」だということです。携帯電話というツールを手に、皆が自分自身に対峙しているだけで、自分の目の前にいる人の目を見ようとすらしない。そんな状況が当たり前になりつつあります。Check&Loveもまた、携帯電話を使ってのやりとりであることに変わりはないのですが、本当の、生身の人間関係を築くことを目的にしている点が特徴です。
そうです。ですが、非常に重要なことを強調しておきたいと思います。それは、Check&Loveは何かを共有したり、何かに参加したりするための単なるツールでしかなく、それをどのように使うかを決めるのは、あなたであり、あなただけだということです。倫理規定に書いたとおりです。倫理規定を設定しようという考えは、まさにここから生まれました。私は、哲学と明確な規定のあるソーシャルネットワークを作りたかったのです。前にも述べたように、公に、堂々と楽しめるようなゲームとしての規定を持ったものを、です。そうとはいえ、このゲームで人生の恋人を探すことはもちろん可能です。あるいは、逆にちょっといいな、と思うくらいの人との関係を楽しむために使うこともできます。すべては使う人次第なのです。
すでに知っている人たちとの関係を築き、深めるものであって、見知らぬ人との偶発的な出会いを安易に促進するものではないということです。つまりは、あなたの携帯電話のアドレスブックや日常生活で顔を合わせる人との関係を「友達以上」のものに深めようということです。自分が誰だかを常にきちんと明らかにしつつ、です。